Polo British Country Spirit

「貴方にとって一番身近な自然は?」

「貴方にとって一番身近な自然は?」
と言われてしばらく考えた。質問主はポロ・ビーシーエス林業部でご指導いただいている竹内先生。

近所の公園は大して木が生えておらず、近くに大きな公園もない。ゴルフ練習場は人工芝だし、テニスコートも人工芝。近所の庭は自然と言えるのだろうか?隣の家との境目の生垣は自然と言えるのだろうか?新宿から電車で一時間の高尾山は近くではない。

身近な自然を探して私の頭の中でぐるぐると景色がめぐる。どんどん時間が過ぎる。

しばらくして先生が一言。

「あなたの体だよ」と。

なるほど!!
そりゃそうだ。30兆個とも60兆個とも言われる細胞の数。100兆個とも言われる体の中の細菌の数。その全てを取り込んで、生きる人間という自然。灯台下暗しとはまさにこのことかと。

そこでその後にふと、
それでは、私の体に一番近い自然は何処にあるのだろう?と考えた。
東京の中央線に乗ると、皇居と新宿御苑は別として、次に見えてくる自然はもう八王子の手前辺りから。約25キロから30キロはある。中央線に平行する京王線でも話はだいたい同じだ。

今年は残念ながら中止になったのだが、POLO BCS杯の行われる会場は、ロンドンの中心部バッキンガム宮殿からから南西に15キロ。地下鉄ではグリーン色をしたDistrict Lineの終点リッチモンド駅から少し歩いただけで、そこには自然があふれているのだ。

生活のそばにこんな気持ちのいい自然をしっかりと残す英国人のマインドの素晴らしさを感じずにはいられない。季節の匂い、草花の色の変化は日常の中にあってこそ大きな幸せになる。
新型コロナウイルスへの対応で家に籠っていると、都会には残念ながら人間の作り出す刺激しか感じることができず、それはとても狭い世界なのだとわかる。閉塞感に潰されそうになる。
失った身近な自然の大切さに、一番身近な自然である自分の体が先に気付くのである。