英国のトリビア。小さな新発見。
世界には、まだまだ知らないことが多くあります。また、勘違いしていることもあります。
例えば、日本では「秋ナスはヨメに食わすな」という言い伝えがあります。
美味しいから嫁なんかに食わせるか! 意地悪ですね。いや食べ過ぎると体に悪いから食わすな。お嫁さんへの思いやりですかね。
実のところはどうなのでしょう。
日本には諺があります。「親の意見となすびの花は、千に一つの無駄もない」
なすは、花を咲かせると必ず実をつけるという例えです。
それを「ヨメに食わすな」ですって? 実はヨメに間違いがあります。ヨメとは方言で「ネズミ」のことです。せっかく実をつけたナスを「ネズミなんかに食われるな」という話なのです。
ロンドンの風景で、霧にむせぶという言い伝えもありました。霧のロンドン。なんだか詩的でもあります。でも、霧雨の時もありますが、結構晴れていることも多いのです。
By N T Stobbs, CC BY-SA 2.0, Link
産業革命時代のスモッグのロンドン
やたら薄暗く、けぶっていたのは、産業革命時の石炭の煙と一緒になっていた時代です。その頃の印象が長い物語として言い続けられたのです。思い込みも影響します。
英国で思い込みと言えば、日本で言う紳士服の「背広(せびろ)」があります。その由来は「ロンドンのサビルローにある」と、まことしやか。確かにサビルローにはオーダースーツショップが多く存在しています。
写真は 現在のサビルロー。多くのスーツショップが存在しています。
しかし、日本で「背広」という言葉が初めて文献に載った時代には、ロンドンのサビルローにはスーツショップはありませんでした。これも都市伝説ですね。しかし現在は多くのスーツショップを楽しめる都市になっています。
英国人はシンプルライフが大好きです。実はあまり知られていません。パブで友とエールで長話。とりとめのない話。しかし、もっと好きなのは自分時間。シンプルライフ・タイムです。公園の散策。ガーデンで花を愛でる。読書をする。
ゆっくりとDIYにいそしむ。「何かしなければいけない」という脅迫観念はありません。だから、ゆったりとした紅茶文化も根付いたと思われます。
西欧と日本の根本的な違いは宗教観でしょう。特に「13」はキリスト教徒の禁忌数字。高いビルでは13階がない事もあります。もちろんホテルなどでは13号室がありません。
写真は 海外の高いビルのエレベーター。13階のボタンがありません。
英国で日本と同じなのは車の左側通行。なんでこうなったか。それは小型馬車に由来していたようです。英国の馬車は小型で御者(ぎょしゃ)は右に座る場所があり、右で鞭をもつ。こうしたことから始まったようです。ロンドンタクシーは小さく回れます。(回転半径3.8メートル以下)街の中は結構コンパクト文化です。日本と何か通じています。
英国では車は左。回転半径3.8メートルを指示される、賢いロンドンタクシー
英国の地下鉄はチューブと言われます。まさしくチューブの中を狭い車両が通っています。東京の大江戸線もこのタイプです。コストが軽減されたと言われています。そして驚くことにシールド工法。大きなドリルでトンネルを掘る工法は英国が初めてと言われています。
By tompagenet (Tom Page) - https://www.flickr.com/photos/tompagenet/303824827/, CC BY-SA 2.0, Link
写真は英国の地下鉄、通称チューブ。シールド工法の先輩です。
身近なことにも「え?と驚く、話が」多いものです。
英国では、競争馬が人間のフード・チエーンのために、屠殺場に送られることが禁止されています。乗馬を愛する国民が多いのだなと感じます。
ところで、「伝統を守る」「古いものを愛する」という英国人も、近代化という
流れでは思い切ったことをします。ロンドンの観覧車の「ビッグアイ」、あるいは「ロンドン市庁舎」のガラス張り超近代卵型フォルム、そして87階建ての「ザ・シャード」。やるときはやる。というのも英国イズム。これが世界をリードしてきた英国のスピリットです。
Par Original photograph by Oliver25Derivative by Keraunoscopia — Derived from File:The Shard 11 novembre 2012.jpg, CC BY-SA 3.0, Lien
写真は 手前が市庁舎。高いタワーは87階建て「ザ・シャード」
ここまでいろいろ記してきましたが、皆様、ウナギの「背開き腹開き」の話。知っていますか? おそらく殆ど間違えています。「関東は武士の社会で切腹は縁起が悪い」ですって? それなら関東では、みんな魚は背開きですか。そんなことありません。
その違いは、ウナギの焼き方の違いです。 金串で腹開き。竹串で背開き。途中での処理が違います。そのため腹開きでは関東では、うまく焼けません。さて、この先は「宿題」です。
文化とはそういうものです。私達POLO BCSは、英国の歴史と伝統を参考にして、新しい明日を創造していきます。まだまだ旅は続きます。