RIGHT TO REPAIR
「修理する権利」

RIGHT TO REPAIR<br>「修理する権利」

写真は、100円ショップで見つけた工具

先日、ある大手の家電量販店に行きました。高層階の大家電ショップです。
家具のネジが緩んだのでドライバーを買いに行きました。

ネジを回すドライバーはどこにありますか?私は尋ねました。店員さんはハッとした面持ちで答えました。ドライバーですか? ハイ。ネジが緩んだので絞めたい。そのネジまわしです。どこにありますか。

男性の店員さん、フロアガイドを見ながら少し苦戦。「不確かなことは言えませんので調べます。すこしお待ちください」帰ってきました。申し訳なさそうな顔で「当店では『ネジまわし』は扱っていません」恐縮顔で「申しわけありません」の答えでした。私は???です。

パソコン、家電、スポーツ用品。自転車。はてまたワインまで売っているのに
ネジを締めるドライバーは無い。困った私は、ふと考え銀座の100円ショップに行きました。そこにはドライバーもスパナもレンチもありました。
生活雑貨のすぐそばにあったのです。

大手家電ショップに、ワイン・オープナーはあっても、ネジを緩めたり絞めたりするドライバーはない。不思議な時代感を思いました。

「買って壊れたら捨てる」「穴があいたらゴミに出す」
何だか時代が進んでいるのか、遅れているのか迷います。


写真は、超高級店で売っていた中古の椅子の数々

しかし、私達は学びました。いまは「RIGHT TO REPAIR」
「修理する権利」の時代です。良い物だから。思い出がしみ込んでいるから。自分に馴染んでいるから。モノは時間が経つと自分の分身のようになってきます。

写真は米国第35代大統領 ジョンFケネディ

John F. Kennedy, White House color photo portrait.jpg
パブリック・ドメイン, リンクによる

かつてジョンFケネディは「消費者の4つの権利」を提唱しました。
それは、安全を求める権利。知らされる権利。選択できる権利。意志を反映できる権利です。1962年の事でした。

いま、環境問題が注視され、値ごろ感のロングライフグッズが人気を呼んでいます。捨てるのはもったいないと、リセールマーケットも成長しています。


写真は、百回洗ってもだんだん味が出るTシャツ。

当たり前のことを真面目にとらえる。人々にとって価値とは何か。私達の行動が未来の子供達に負荷を与えていないか。あらゆることが見直される時代になっています。しかし、前向きに、行動を楽しんでいこうという発想です。


写真は 肘あてをつけたシャツ。まだまだ着られる。
大事なアクセントになっています。

上質な焼き物に「金継」があるように、思い出の商品に「リペア」の豊かさがあってもいいと思います。

良い靴が、何年も底張りをしなおして履き続けられる。着続けるから、なお一層馴染んだりする服もあります。


写真は、植物由来のナイロン原料。トウモロコシや豆からナイロン原料になる。
いよいよ時代の転換期を感じます。

ある企業のナイロン・バッグがすべて植物由来のナイロンに置き換わっていました。思い切った転換です。地球・世界・未来を照準にした変革を感じました。
ESG(エンバイロメント環境、ソシアル社会、ガバナンス統治)が企業活動の要であることを感じざるにはいられません。

POLO BCSも「リデュース」「リサイクル」の発想から「アップサイクル」や「リペア」も楽しめる物づくりまで深堀していきます。そしてこの先の時代を読み取り、英国的トラディショナルを基軸に楽しめる価値づくりに邁進していきます。