「山の木と街」が新しい関係をつくる時代になってきた

「山の木と街」が新しい関係をつくる時代になってきた

銀座を歩いていると中央通りの植栽に熱帯植物が植えられていました。
植え込みに小さな表示がありました。「GINZA EXOTIC」です。「温暖化により植物が北上?」銀座で未来の風景について考えると言うものでした。

今、改めて日本の森や木と言う「財産」が注目されています。木を使うことが森の再生につながります。これが新しい経済循環と環境循環を起こし、豊かな
生活や仕事場、街の風景として見直されています。

東京は影響力の大きな街です。大きな森の木を建設に使い、新しい木を植える。それは経済にも環境にも良い循環が始まる事だと思っています。

日本最古の木造建築の法隆寺。あるいは20年おきの伊勢神宮の式年遷宮。木造は思った以上に耐久性があります。そして技術の伝承。伝統的に優れている日本の大工さんの技巧。見事なものがあります。

しかし、ここでは、木造を高層建築に取り入れる新しいムーブメントについて考えてみましょう。

つくば市にあるおおぐろの森・小学校 内部は「木」そのものです。

学校や図書館では、木のぬくもりが気持ちを和らげると評判が良いようです。
足を延ばして、つくばエクスプレス・流山に位置する。おおぐろの森小学校に行ってきました。木をふんだんに使い、ホールや体育館はまさしく「木」の呼吸を感じます。

古い体育館の木の天井。今や最先端の気分です。

思い起こせば、国連で「2050年カーボンニュートラル宣言」が採択されています。プラスマイナス・ゼロ。ここでも「山と木と街」の関係を見直す契機となっています。

そして今日、特に話題になっているのは都市部の高層ビルの木質多用建築です。木造と鉄骨を組み合わせて強度、難燃性を保持するものですが、ここで新しい大規模木質ビル建築と、すでに存在する高層木質ハイブリッドビルをめぐって見ましょう。

大規模SRC木造建築予定は、丸の内の東京海上本社ビル。高さ100メートル。日本橋本町の鉄骨木造ビル。84メートル。京橋第一生命ビル55メートル、木造ハイブリッド。などなど、時代の要請か木質多用途ビルが増えて来ます。

銀座の木の箱(高木ビル)上層階に木の箱がのっています。

すでに存在するビルも高さがあります。「銀座の木箱」と言われ
ビルは上層部に木の箱がのっている設計です。


「木の箱」の一階。しっかり木質を楽しめます。

IT企業ショールーム。中はウッドそのものの気持よさです。

銀座8丁目の賃貸ビルはITメーカーのショールームが入り、独特の雰囲気を持っています。内部は徹底的な木質です。

株式の街、兜町にある「KITOKI」というビルは鉄骨と木材を大胆に組みあわせています。

株式の街 兜町にある「KITOKI」と銘うったビル。大木の丸太もそのまま使っています。

日本のCO2問題。木を育てて木をつかう。山の問題は街の問題だと思ってきました。高層ビルにも内装は木質にこだわる。木はCO2を蓄えます。木質は心になじみます。

不動産会社の溜池山王のビル。これからどんどん、木質ハイブリッドな
高層建築も生まれてきます。

POLO BCSは「服が似合うひと、森林(もり)が似合う人」の標語のもとにサスティナブルな社会創造を目指しています。

今回は、山のめぐみを街のめぐみに重ね合わせる。高層木質ビル、ハイブリッドビルに注目して見ました。