英国は農業でも成功している

英国は農業でも成功している

英国は産業革命を起こした国です。世界は宗教家が国を治めた時代から、その後、大航海時代といわれ、王族が支配した時代が続きました。しかし、これを変革させたのが英国で起きた産業革命です。ワットの蒸気機関は紡績、機織り、蒸気船、蒸気機関車など、あらゆる分野に革命的な事象を起こしました。

この事は、農村から都市部へ人口移動を呼び、英国は産業の隆盛を呼び、ロンドンは資金が集中し世界一の金融センターとなったのです。

農村部から人が都市に流れる。では、農業はどうなるのか。実は英国の農村部に行けば、驚くほどの効率農業を発見します。一般に「集約農業」と言われています。AIも導入したハイテク農業や、ものすごく効率的な大規模農業が行われているのです。

特に大事な視点は1975年に発せられた「食料は我が国の資源から」の政策です。これも大きな転機でした。

因みに英国の農業労働人口は2%以下です。しかしカロリーベースの食料自給率はおよそ70%です。日本の自給率はおよそ37%。実は英国の昔と逆転しているのです。

 

主要農産物生産の英国・日本対比     (単位 万トン)

2019年 英国 日本
小麦 1,623 104
大麦 805 22
てん菜 745 399
馬鈴薯 525 217
菜種

175

0.4

その理由は農業革命です。機械化、畜産用の飼料穀物の国内生産。そして徹底した効率農業を実施。これが今に至っているのです。

英国の南西部は平地が多い穀倉地帯です。北西は酪農地帯。丘陵地は牛や羊の放牧地です。

主要農産物は小麦、大麦、甜菜(てんさい・シュガービーツ)菜種、生乳、牛肉、鶏肉、豚肉など、なんでも取れます。また、四方を海に囲まれ、魚介類も豊富です。

産業革命が起こり、今は金融の国とも言われていますが、どっこい農業も進んでいます。なぜ英国の食料自給率が高いのか。今、私達は英国の農業に注目する必要がありそうです。

LOOK UK AGAIN です。