トラディショナルの現在地
守るべきもの 進化すべきこと

トラディショナルの現在地<br>守るべきもの 進化すべきこと

写真は英国のオースチンミニ。1959年の生まれです。英国の大人4人を乗せて走る小型車革命。エリザベス2世前女王は開発者のアレックス・イシゴニスを横に乗せて楽しく試乗しました。究極のトラッドな名車です。

英国の伝統、アメリカ東部アイビーリーグ、キャンパスルック、石津謙介氏、そしてフォークソングなどなど。トラディショナルファッションの源流を探れば、楽しい、あるいは、甘酸っぱい思い出もよみがえります

サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて(邦訳1964年)」を小脇に抱えて通った学生街の喫茶店。夏になればマドラスチェックの半そでシャツと短パン。秋口はオックスフォードボタンダウンシャツと綿パン。(昔はチノパンとは言っていませんでした)

Tailored sport coat partial lining.jpg
By PKM - Own work, CC BY-SA 3.0, Link

写真は往年のツイードジャケット。25年前が、昨日のようによみがえる。
「トラディショナル」は時代を選ばないのです。

ライン入りソックス、ペニーローファー・シューズ。定番でした。
いわゆるキャンパスルック。青春グラフィティそのものでした。

業界の大御所、イラストレーター、コピーライター。街を闊歩する「お坊ちゃま」「お嬢さん」の弾ける笑顔。みんな嬉しそうで、まぶしかった時代です。

時代は変わりました。アイビーファッションのサイドに「コンチネンタル・スタイル(特に男性)」が生まれました。

それは、フィットするスーツにアタッシュケース。細巻のアンブレラ。思えば笑いたくなる思い出です。でも当時は真剣。

そうなのです。話を戻します。アイビールックでは、シャツはボックスプリーツでなければいけない。ボタンダウンシャツの襟のカーブはこうあるべき。綿パンは尾錠がなければならない。でした。


写真はこだわりのリテーラー。映画館を模して、中に映写室まであります。望めば昔の映画が見られる個室があります。
「好きだから仕事をする」 オーナーのこだわりに脱帽です。


写真は、最近走り出した東京、銀座線のレトロ車両、ブラウンの室内。緑色のシート。
銀座線は1927年浅草~上野間で開業しました。今、記念してレトロ車両を走らせています。2種類あります。出会ったら幸運です。つり革のデザイン。車内の質感。
なつかしさが満載です。ちなみに銀座線のレール幅は新幹線と同じ。広いのです。

時代は変わりました。
暑すぎて日本の夏はネクタイは不要。
スーツは不要、ジャケットもシャツ感覚。

四季から二季の国へ。
「だからファッションなんて、なんでもいいんだ」

そうでしょうか?
私はそうは思えません。

ファッションは、美しく、戦いのない世界で開花する感性と心の華です。
音楽がなくても生活はできます。しかし音楽は、心の安らぎを生み。暮らしのリズムを支えます。


写真はメッセージTシャツのプリントの一つ。「知識は力。非暴力」のサイン。
わたくしたちのPOLO BCSも、ブランドの中に多くの哲学を組み込んでいます。

私たちPOLO BCSは「なんでもいい」ではなく。英国トラディショナル。ブリティッシュ・カントリー・スピリットを要諦にしています。

制約があればこそ、モノやコトは進化する。
不易と流行。変わらないものと変わるもの。

高価・廉価でなく。私たちはもちろん易きに走りません。

ポロ競技、英国、BCSスピリット。
ここから生まれる永遠のオフスプリング(子孫)たち。

トラディショナルだからこそ永遠に進化する。
この楽しさに注目し続けてください。