馬の蹄鉄の秘密
馬の蹄鉄(ていてつ)をドアに飾ったりすることがあります。U型は幸運を招く。反対は不幸を無くすシンボルになっています。
今回はこの馬につける蹄鉄の話です。
蹄鉄は大事な役割をしています。そして頻繁に付け直したりしているのです。馬の蹄(ひづめ)は思いのほか早く伸びます。一般にはひと月に1から1.5センチほど伸びます。当たり前ですが、野生の馬は蹄鉄を履きません。だから蹄は自然にすり減ります。乗馬や競馬の馬の蹄は擦り減らないので定期的に削ります。人間の爪切りと同じです。蹄鉄は一般の乗馬用と競馬の馬の蹄鉄は異なります。
一般の乗馬用、調教用は鉄製が多いのですが競馬用はアルミ合金です。軽いです。スニーカーのようなものですね。しかし500キロの体重を支えるのですからそうとう頑丈です。競走馬は車のチューニングのように半月に一回くらい爪を削り蹄鉄をつけ直します。デリケートですね。普通の乗馬、調教馬は1か月半、あるいは2か月で変えます。ところで、馬のかかとは体重が乗ると開く、離すと縮みます。馬も足が第二の心臓と言われているゆえんです。そして爪は病気のもと。手入れの良さは足元を見ればわかります。
ところでこの馬の蹄鉄、左右前後、みんな形が違うのを知っていますか。走るとき前足に体重が乗ります。前足は体重を支える役目。後ろ足は前進力の役目です。そのため蹄の形も前足は丸く大きく、後ろ足は少し尖っていて推進に適した形をしています。それと前足も後ろ足も蹄は少し外側が大きく、そのため、蹄鉄は前後左右、全部、微妙に形が違います。面白いですね。
馬のスピードですが、サラブレッドは人を乗せて60キロから70キロで走ります。蹄鉄の役割は大事です。そしてポロ競技のポロ・ポニー。少し小型ですが。スタミナがあります。馬体のわりに肺活量が大きく気性も素直。これがPOLOの過激な試合に耐えられる特性とも言われています。
馬を見るとき、脚も見てください。馬は筋肉でなく、強い筋(靭帯)で立っています。だからいつまでも立っていられます。よく観察すると寝ながら一脚ずつ休んでいることもあります。馬の睡眠は3~4時間と短いですが大丈夫。細切れ仮眠をしています。敷き藁が良いと馬も横になって寝ます。しかし馬にとっては足と脚が命と言っても過言ではありません。
ところで、昔の日本の馬は草鞋を履いていました。浮世絵に表現されていますが面白いですね。
終わりに毎年、生まれる競走馬の数の話を記します。「サラブレッド」の生産はアメリカ、オーストラリア、アイルランド、アルゼンチン、そして実は日本も有名です。日本では毎年8000頭くらいのサラブレッドが生れています。とてもやさしい目をしています。皆様の近くにも乗馬クラブや競馬場があるかも知れません。カワイイですよ。会いに行ってあげてください。