英国王室御用達に着目してみる

英国王室御用達に着目してみる

いろいろな商品やサービス、施設で「英王室御用達」に出合うことがあります。

一般に「ロイヤル・ワラント」と言われています。WARRANTとは、正統な権利・認可を意味します。日本にも、「皇室御用達」がありました。「ありました」というのは、明治24年(1891)年に「宮内庁御用達」の制度が始まりました。しかしその昔、「一度、皇室に御用聞きと認められた」ことで、そのまま多くの業者が勝手に名乗ることが横行しました。つまり納入実績や献上品も訳が分からなくなったのです。このため法的には1954年をもって我が国の御用達制度は廃止されました。

一方、英王室の御用達制度は厳然と今日に伝わっています。その数、およそ800もあります。英国製だけでなく、英王室が認める。「ロイヤル・アポイントメント」が原則です。この、認可は、エリザベス女王。エジンバラ公フィリップ殿下(2021年、4月逝去。享年99歳)。ウエールズ公チャールズ皇太子の3人によって認可されています。3人同時のロイヤル・ワラントもあれば、一人の場合もあります。物や施設に紋章のマークが付けられているのを見ます。

この王室御用達の認可マーク。一度、認可されても5年ごとに厳しい審査があります。当然いつまでも認可されるわけではなく、厳しく認可が取り下げられることもあります。
この認定には王室の推薦や、ブランド側からの申請もあります。これを許認可するのですが、基本的にクオリティが大切です。認可されてもクオリティが落ちれば認可は、はく奪されます。つまり「ロイヤル・ワラント」はクオリティと哲学の証明でもあるのですね。

認可されている物や物件も多岐にわたっています。自動車からファッション、食品、文房具、革小物、家庭雑貨、またはデパートまで様々です。

ところで英国で最大で歴史のある「ハロッズ百貨店」は現在、英王室御用達ではありません。セルフリッジやフォートナムメイソンが英王室御用達なのにハロッズは御用達ではありません。歴史のいたずらでしょうか。

明日がもっと良い日になることを願っています。英国王室御用達にご注目です。

WE HOPE TOMORROW WILL BE A GOOD DAY!